「一億総活躍社会」への緊急対策で、最低賃金「全国加重平均1000円」の引き上げ目標を示す

政府は24日に行われた経済財政諮問会議で、安倍首相が政策目標に掲げる「一億総活躍社会の実現」に向けた緊急対策を取りまとめ、「今後5年程度で名目GDP600兆円を実現」するため、消費喚起策として最低賃金について「全国加重平均1000円」を目指し引き上げを図る方針を示しました。
今回の緊急対策では、GDPの6割を占める個人消費を拡大することを柱の一つに掲げ、賃上げや最低賃金引き上げへの取り組みの重要性を強調。賃上げに関しては、昨年の政労使合意を踏まえ、「過去最大の企業収益を踏まえた賃上げを期待する」ことをあらためて表明しています。また、最低賃金に関しては、年率3%程度を目途として、名目GDP成長率にも配慮しつつ、地域別最低賃金加重平均額が1000円となることを目指し引き上げを図る方針を示しています。
今年度の地域別最低賃金は全国加重平均額で前年度比18円増の798円となり、最低賃金額が時給のみで表示されるようになった02年以降最大の引き上げ幅となっています。最低賃金の引き上げは、非正規雇用労働者を含め所得底上げに寄与する一方、中小零細企業にとっては負担増に直結することから経済界では慎重なスタンスも見られており、今後の取り組み動向が注目されます。
http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/2015/kinkyutaiousaku.pdf

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