「ニッポン一億総活躍プラン」の概要

政府は18日午前に一億総活躍国民会議の会合を行い、安倍内閣が政策の柱に掲げる「一億総活躍社会の実現」に向けた政策とその工程表を取りまとめた「ニッポン一億総活躍プラン」の案を決定した。
今回示された案では、誰もが活躍できる「一億総活躍社会」の創造に向け、

①戦後最大の名目GDP600兆円、

②希望出生率1.8、

介護離職ゼロ

という三つの目標を設定。これらへの取り組みを、成長と分配の好循環サイクルを生み出す成長戦略の核とするとともに、「働き方改革」を三つの目標実現への横断的課題と位置づけ、“最大のチャレンジ”として次のポイントを打ち出している。

(1)同一労働同一賃金の実現など非正規雇用の待遇改善
・再チャレンジ可能な社会をつくるためにも、正規か、非正規かといった雇用の形態にかかわらない均等・均衡待遇を確保する。そして、同一労働同一賃金の実現に踏み込む
・同一労働同一賃金の実現に向けて、我が国の雇用慣行には十分に留意しつつ、躊躇なく法改正の準備を進める
・労働契約法、パートタイム労働法、労働者派遣法の的確な運用を図るため、どのような待遇差が合理的であるかまたは不合理であるかを事例等で示すガイドラインを策定する

(2)長時間労働の是正
・長時間労働の背景として、親事業者の下請代金法・独占禁止法違反が疑われる場合に、中小企業庁や公正取引委員会に通報する制度を構築し、下請けなどの取引条件にも踏み込んで長時間労働を是正する仕組みを構築す
・労働基準法については、労使で合意すれば上限なく時間外労働が認められる36協定における時間外労働規制の在り方について、再検討を開始する

・時間外労働時間について、欧州諸国に遜色のない水準を目指す。あわせて、若者の長時間労働の是正を目指し、女性活躍推進法、次世代育成支援対策推進法等の見直しを進める

(3)高齢者の就労促進
将来的に継続雇用年齢や定年年齢の引き上げを進めていくためには、そのための環境を整えていく必要がある
・企業の自発的な動きが広がるよう、65歳以降の継続雇用延長や65歳までの定年延長を行う企業等に対する支援を実施する
・継続雇用延長や定年延長を実現するための優良事例の横展開、高齢者雇用を支える改正雇用保険法の施行、企業における再就職受け入れ支援や高齢者の就労マッチング支援の強化などを進める

今回まとめられた案については今後関係省庁との調整等を経て、5月中に閣議決
定を行い、正式なプランとして決定する予定。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/ichiokusoukatsuyaku/dai8/gijisidai.html

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