「賃金は、「労基法上の労働時間」(..以下、単に「労働時間」という」)に比例して支払わなければならないわけではない。
行政解釈は古くから、労働時間であれば必ず同一額の賃金を支払うということは必要なく、例えば所定外の法内超勤の時間に所定内と異なる賃金額を約定することも認めていた(昭23.11.4基発1592号等)。1987年法改正以降、学説においてもこの問題が現実的問題として議論されるようなったが、…労働時間と賃金は必ずしも比例的に支払われる必要はなく、一定の労働時間にいくらの賃金を支払うかは契約自由の問題であるという見解で一致している」(東京大学労働法研究会編『注釈労働基準法 下巻』有斐閣,2003-9-30,505頁・小畑史子)
「労働契約」の問題である。通常は就業規則(給与規則)にどう規定されているかによる。
昼休み時間に労働をしたからと賃金が発生するわけではない。(裁判例では賃金は発生しないが、賃金相当の損害賠償をとのこと)ただ、労働時間にはなるので一日八時間を超える起点は当然ながら変わる。所定労働時間が八時間の場合は、所定労働時間内に割増賃金が発生することになる。
荒木尚志の「賃金時間」や「労働契約上の義務の存する時間」というあたりである。
そもそも労基法第27条は出来高払い(労働時間をもとにしない報酬)を想定している。
参考:荒木尚志『労働時間の法的構造』有斐閣,1991